頑張った人は給与が上がる???

臨時・任期付採用の人も給与で差をつける

23年度末、県教委から「交渉したい」と申し入れがありました。

内容としては「24年度から地公臨や任期付きの人も、人事評価によって給与差をつける」というものです。「交渉」と言ってはいますが結論を押し付けるもので、全群教としては到底合意できない内容です。

「頑張っている正規教員は給与が上がるのに、臨時教員は頑張っても給与が変わらないのはかわいそう」という理屈です。

だったらまず正規採用するのが先ではないでしょうか?

正規採用はしないけど、「頑張っている人」の評価を上げます。しかもそこで高い評価がついても、少しばかり勤勉手当を上乗せするだけで、「次年度の採用には関係ない」ということです。

何を頑張れば給与で報いられるのか?

そもそも何を根拠に「頑張っている教員」と「頑張っていない教員」を査定するのでしょう?

全群教は人事評価そのものに反対しています。私たちは校長や教委に評価されるために教育をしているわけではありません。そもそも教育の成果は目に見えるものではなく、評価は不可能です。

日々の教育活動によって、その時は何も変わらなくても、10年後に「そういえばあの時、先生はこう言ってくれたな」と思い出してくれる子もいます。校長から評価されている先生が子どもを傷つけている場合もありますし、一見頼りない先生が子どもの心の支えになっている場合もあります。

良い教師と悪い教師を1つのモノサシで測ることは不可能であり、教師を上位者からの短期的な評価によって右往左往させることは、教育を破壊するものです。

しかも今後は非正規の方も、評価によって給与差をつけるというバカにした話です。交渉の中で、「人事評価自体がいかに問題ある制度なのか」「教委のやり方がいかに非正規の方の尊厳を傷つけているのか」などについて話してきました。

また教委は、「上が決めたことだから仕方ない」と現場に負担を転嫁するのではなく、私たちと一緒に、国や県に「これでは現場が疲弊する一方だ、と一緒に訴えてほしい」と強く訴えました。

教委で働く人たちだって現場にいたときは、「こんな制度おかしい」と思っていたはずです。「おかしい」と思っている人たちが、「仕方ない」と黙って我慢するのではなく、協力して「おかしい」と声をあげる社会にしていきたいものです。

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