子どもの置き去り、早朝開門(2026年3月4日 高崎市議会)

Q:伊藤敦博市議
A:村上正和教育次長(最後のみ富岡賢治市長)

高崎市議会録画配信

「相当数のニーズがある」「調査はしない」と言っているが実際はどうなのか?

市教委としては「調査は不要」と考えているが、各学校が独自に聞き取りを行った結果、市全体で130名が希望しており、16の学校では希望者がゼロだった。

市教委は「調査不要」と言いますが、各学校は調査しないわけにもいかないため、それぞれ対応策を考えています。全群教の指摘により「門を開けて子どもを放置する」という無責任な事業であることが示されたため、希望者の増大に歯止めがかかっています。しかし当局は、「希望者ゼロの学校でも開門する」という方針を崩しません。子どもの安全ではなく、事業の実施自体が目的であることの証左です。

校務員さんは朝七時から誰も来ないかもしれない校門の前にずっと立たされるのか。この点だけを見ても、ずさんな制度設計であることが露呈している。

本施策の趣旨は、親の仕事の都合等で朝早く登校しなくてはならない子供や、そのご家庭のために、校務員が今より少し早く開門し、対象となる子供たちを校舎に入れてあげるというもの。

子どもをモノのように扱っています。これでは子どもの「置き配」です。「労働者を長時間働かせたい」という企業のニーズが、いつの間にか働く親のニーズになって、結局子どもが邪魔もの・お荷物扱いされています。私たちの運動は、「子育て支援は本来どうあるべきか」を問い直すものです。

朝の過ごし方については、「現在の延長」としながら「学校の実状に応じて取り組む」と。一体どっちなのか。冷暖房のスイッチは誰がつけるのか。

空調設備等の対応はこれまでと同様、校長の指示に基づき、各学校が実状に応じて対応していく。

「管理職も教職員(校務員以外)も早朝出勤しなくてよい。門を開けて子どもを入れるだけ」と教委は言います。誰もいないはずなのに、「これまでと同様、実状に応じて対応せよ」とはどういうことなのでしょう。一休さんのような とんち を求められているのでしょうか?

トラブルが発生した場合には、校務員さんは現場に駆けつけるのか。緊急時に対する対応マニュアル等は整備されているのか。

緊急の場合には、校務員は当然現場に駆けつけ、状況を把握した上で管理職等へ連絡し、指示に基づいて対応する。本施策は既に行われている開門業務の時間を早めるに過ぎないことであり、マニュアルの作成は考えていない。

人はつけない。対応は求める。マニュアル不要なぜ公の場で、真面目な顔で、こんな出鱈目な回答ができるのでしょうか?

事業が強行されれば、管理職は早朝出勤せざるを得なくなり、職員の中にも子どもたちのために、早朝出勤せざるを得ない先生たちが出てくる可能性がある。早く来る先生と来られない先生の間に溝が生まれ、学校運営にも支障を来すかもしれない。

本施策によって教員の勤務時間が早まることはない。よって、出勤時間の違いにより教員間の溝の発生や学校運営に支障を来すようなことはない。

現場の教職員自身が問題点を指摘しているのに、現場のことを何も知らない人間が、現場から遠く離れたところで、思いつきと思い込みで事業を進めていることが問題です。批判されたことにヘソを曲げ、子どもの安全も、教職員の人権も無視し、話し合いを拒絶することは「民主主義の破壊」と言えます。

現在の校務員の充足状況は?

来年度の校務員については全ての学校で充足している。

早朝開門事業の影響もあって退職する校務員さんが続出したため、12月の段階では15名の校務員が募集されていました。市教委は「この事業が原因で退職する人はいない」と言っていますが、全群教の聞き取りでは「早朝開門が始まるから辞める。校長にも退職理由を聞かれていない」と語った校務員さんもいます。「理由を聞いていない。よって、これが理由で辞める人はいない」という、働く人を蔑ろにした対応です。

各学校の実情に応じた検討がされた上で、「やっぱり見守り員が必要だ」と、そういうふうに校長等が判断した場合、市として支援し、財政措置も行うべきではないか。

現状、7時15分や30分に開門している学校もあるが、見守り員を配置せずとも支障なく学校運営がなされている。よって、見守り員は不要。

恐るべき無責任な答弁です。現状では、早く来ている子どもを守るために、早く来ている先生たちが善意で対応しています。「今も善意で対応してるんでしょ? ちょっとその時間が延びるだけなんだから文句言うなよ」という意味です。

そして、「見守り員への予算はつけない。でも、希望者のいない学校でも校務員さんを立たせ、そこには予算をつける」という意味不明な財政措置。「エライ人」が決めたことの辻褄を合わせるために、異常な説明が繰り返されています。

この問題については市長が発案をし、強いリーダーシップをとっている。市長の考え方にまるで忖度をして、唯々諾々と反論も疑問も出さない教育委員会や校長会にも多大な問題があると考えるが、教職員や保護者の皆さんの反対意見を押し切ってまでこの事業を強行しようとする、その理由を聞かせていただきたい。

市長:これはね、あなたも賛成してくれるでしょうけどね、社会全体でね、働く子育てをしている働く女性たちをね、できる限り支援していくということはね、社会的な命題ですよ。それに対してね、学校施設も無縁じゃない。だから協力してまいりましょうと。可能な範囲で協力してまいりましょうと。こういうことが趣旨ですから、あなたが反対することがよくわかりませんけどね。そういう趣旨ですから。それでね、見守りがどうこうっておっしゃるけども、今でも7時15分や7時半からね、開門してる学校あるんですよ。そういうところは校務員さんだけでね。先生方に出勤しろって言ってませんから。それから今、今現実にそれ以外もね、先生方の出勤時間よりも前に子どもたちは来てるんですよ。見守り員なんかつけてますか? だからそういうね、実態を踏まえてね、できる限り無理のない範囲で子どもたちがね、あるいは家庭の事情や仕事の事情で子どもを早く出したいといった方々もね、できる限り協力しましょうというのが趣旨ですからね。あなたがおっしゃるようなね、そんなことをね、穿(うが)ちすぎですよ。

論外です。

「社会的ニーズがある」「朝の子どもの居場所確保」と言いますが、そもそもそれがおかしいことです。子どもは朝ちゃんと食べてからあわてずに登校する、朝の居場所は家庭、親も社会も親の職場も基本的なそのことを保障するのが『社会のニーズ』であるべきです。

 

その上で、「過渡的な措置」として仕方なくやるのであれば、せめて「市教委の責任による調査」「見守り員の配置」「制度設計」が必要だと求めているのに、話し合いすら拒絶する態度は、「自分が決めたことに意見されるのは我慢ならない」という幼稚なエゴであり、「下の人間は立場をわきまえよ」という特権意識がもたらすハラスメントでしかありません。

 

私たちは「長い物には巻かれろ」とは言いたくありません。子どもたちに範を示す教職員として、尊厳をもった大人として。おかしいことには「おかしい」と言い続けます。

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労働組合

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