炎天下の部活実施に関する申し入れ

組合に、「この猛暑の中でも長時間の部活を行っている学校がある」という情報提供があったため、県教委に問い合わせと申し入れを行いました。

県教委によると、環境省からのアラートが出るたびに、8:45までに直接全校にメールしているそうです。

文面を素直に読めば、少なくとも暑い時間帯は、運動などしてはいけないという注意喚起に読めます。

全群教からは、「学校では部活動だけ特別に制限がかかりにくい、大会直前でなおさらブレーキがかからない。この暑さは災害レベルで命の危険があるが、複数の地域・学校で普通に部活をやっている実態がある。改めて指導をお願いしたい。」と伝えました。

本来 教育内容は各学校で決めるべきものであり、私たちは日ごろ「学校の自主性を尊重せよ。教委は教育内容に介入すべきではない」と主張しています。しかし、今回のケースは生徒の命にもかかわるものであり、別物と考えます。

そもそも部活は教育課程外の活動であり、位置づけが曖昧なものです。さらに大会前ということもあり、各学校任せではなかなかブレーキがかかりません。

加えて群馬特有の状況として、春季大会の問題があります。春の県大会・修学旅行・期末テストが終わった後に市町村の総体が始まるので、どうしても猛暑の中で大会を行わざるをえません。そして3年生にとってはそれが最後の大会となるため、生徒たちは当然「暑くても練習したい」と言いますし、教師は「生徒がそう言うならやらせてあげたい」と考えます。

しかし近年の暑さはもはや災害レベルです。「生徒がやりたいと言っているんだから、やらせてやれ」という精神論で済ませてよいものではないと考えます。

教師の労働問題、生徒の健康や安全、どちらの面から考えても現在の部活のあり方には問題があります。今後どうしていくべきか十分な議論が必要ですが、喫緊の課題として子どもたちの命を危険に晒すようなことだけは決してあってはなりません。

↓(参考)一昨年の妹尾昌俊さんの記事です。
https://news.yahoo.co.jp/byline/senoomasatoshi/20200819-00194100

全国的に見て、春季大会を行っているのは群馬、山梨、滋賀、奈良、栃木(来年度廃止)の5県のみです。全群教は教師の負担軽減と生徒の安全確保の両面から、春季大会の廃止を要求しています。

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