ぐんま教育のつどい

その研修、子どもたちのためになってる???

校内研修や教委主催の研修で「勉強になったなぁ。これで子どもたちのためになるぞ、ウヒ♪」と思ったことはありますか?

指導案を練り上げて、授業を組み立てること自体は悪い事ではありません。でも…、「これってホントに子どもたちのためになってるのかなぁ…」と感じたこともあるのではないでしょうか。

それは「やらされているから」です。やらされている研修が「子どもたちのためになっていない」気がするのは当然です。つまり、解決法は「やらされる」のではなく、「自らすすんでやる」ことです。当然、文科省も教委もそれを望んでいます。

が、ちょっと待ってください。自らすすんで研修すると、「子どもたちのためになる」のでしょうか?

例えば校内研修の指導案、誰のために書いていますか?

「子どものため…?」いや、どう考えても「指導主事のため」ではないですか?

指導主事の仕事は、目の前の子どもたちのために良い授業を創ることではなく、私たちの授業を指導要領に合致させることです。それは「指導要領は絶対に正しい」ことを前提にした、認知的不協和による本末転倒であり、まるでプロクルステスの寝台のように見えます。

認知的不協和

自分の中に矛盾する2つの認知が生じたときにあらわれる不快感を示す心理学用語。人は、この不快感を解消するために、矛盾する行動と認知のどちらか一方を変えます。自分がやっていることが「無駄だ」と感じたとき、「無駄なものはやめよう」と考えて行動を変えるか、「無駄なはずがない」と考えを変えるか、どちらかを選択します。つまり、「この指導案作成に時間をかけても子どもたちのためにはならないから、サッサと終わらせて早く寝よう」と割り切るか、「いや、きっと一生懸命やることに意味があるはず」と、夜中まで指導案作りに時間を費やして疲弊するかを自分で選ぶわけです。

私たち全群教は「教育には模範解答があって、子どもたちを指導要領(国家)が決めた正解に はめ込むことが大切」というやり方自体が間違っていると考えています。

指導要領に描かれた、ありもしない理想像に合わせようと頑張れば頑張るほど、目の前の子どもたちが必要としている教育から離れていきます。誤解を恐れずに言うならば「そんな研修なら、やらない方がマシ」ということさえあります(一生懸命やったことで、「あぁ、これはやる必要なかったな」と気づけば、それはそれで意味がありますけどね)

本当の教育とは、「目の前の子どもたちのためにどんなことが必要か」を教師自身が考え、多くの人と話し合い、試行錯誤しながら進めていくもののはずです。

もう一度 ルソーやデューイを読み返して、「本当の教育とは何か?」について一緒に考えてみませんか?

義務としての研修ではなく、権利としての研修を求める

全群教は義務としての研修押し付けに反対し、「指導主事訪問を減らすこと」を要求し続けています一定の成果をあげています)が、教委は「指導主事訪問は、子どもたちのため、よりよい授業をしてもらうために必須」と言います。

本当でしょうか?

「あ~、指導主事訪問ありがたいなぁ。これで子どもたちのためになるぞ~。ウヒ♪」と言っている人に、ついぞ出会ったことがありません。

教師にとって研修は「義務」であり「権利」です(教育基本法、教育公務員特例法)。

文科省や教委は「義務として研修させなければ、教員は学ばない」と思っているのかもしれませんが、私たちは学びたいのです。もっといい授業がしたいし、子どもたちのための教育がしたいのです。そのために必要なのは研修の押し付けではなく、学び考える時間と教育活動の自由です。しかし研修(や その他の不要な仕事)のせいで自己研鑽の時間が削られる という笑えない実態があります。

文科省は教員の質向上のために研修を見直すなどと言っていますが、余計なお世話です。長時間過密労働で学ぶための時間を奪い、マニュアル的な研修で教職員のやりがいを削いできたのは一体誰なのでしょうか?

全群教は「権利」としての研修を追求しています。それが「教育のつどい」です。もっといい授業をするため、子どもたちを真ん中にした教育をするため、一緒に学びませんか?

具体的には、何人かの人に教育実践レポートを発表してもらい、その後に意見交流をします。もちろん指導要領に合わせる実践ではなく、子どもたちを中心に考えて行った実践です。模範解答なんてありません。

参加費は無料です。お気軽にご参加ください。

これで子どもたちのためになるぞ~。ウヒ♪

ゲストは原貫太さん

ゲストにはフリーランス国際協力師の原貫太さんを呼んでいます。

原さんは学生時代から国際支援活動に身を投じ、今は主にウガンダの貧困地域での支援活動や、YouTubeでの発信活動などをしています。「社会問題」という固い話題を取り上げるチャンネルにも関わらず登録者数は13万人を超えるインフルエンサーです。(1月22日現在では15万人超)

教育の専門家ではありませんが、重大な社会問題として、教職員の労働問題や日本の学校教育のあり方についても関心をもっています。当日は原さんも含めて、議論し、学び合っていきたいですね。

 

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