熱中症対策アンケート結果

山形の事故を受けて

部活から帰宅途中の女子中学生が、熱中症の疑いで亡くなるという痛ましい事故が起こりました。

「災害級」と言われる暑さの中、夏休み中の部活のあり方を考え直す必要があると考えます。県教委に現場の実態を伝えるため、緊急アンケートを行いました。短い期間で53名の方から回答をいただきました。

ネットでのアンケートなので、20~30代からの回答が多かったようです。

3割の学校で「話題になっていない」ということに驚きましたが、「話題になっていない」という回答16件のうち、中学校は1件、高校も1件でした。

WBGTの数値による制限がある・外遊び中止などの支持を出す・山形の事故後は制限ができた(34)

【内訳】小学校17、中学校14、特別支援学校2、幼稚園・保育園・こども園1

計測され、周知されているが制限はない(7)

【内訳】中学校6、高校1

計測されているようだが、職員はあまり関心がない(9)

【内訳】小学校3、中学校4、高校2

計測していない(3)

【内訳】特別支援学校1、高校2

小学校ではWBGTに配慮している学校が多いようですが、中学校ではあまり気にしていないようです。養護教諭は心配しているけれど言い出せる雰囲気ではない、という話も聞きました。(高校では、WBGTを言い出したら高校野球や高校総体が成り立たないため、話題にも上らない状況でしょうか)

市町村教委の判断で制限を加えたところもあったようですが、「気を付けてやってください」と一言あっただけというところもありました。学校によって温度差があるようです。

ご意見(自由記述)

この暑さの中、100%子どもを守る方法は無いので、部活を中止にする基準は必要だと思います。基準を作ることで、子どもも先生も守られると思います。群馬の子どもが亡くなってから、基準を作るのでは遅いです。人が死んでから基準を作るのは避けたほうがいいと思います。顧問の先生に責任を負わせるのもかわいそうです。部活運営も、持続可能な方法にシフトしていくのはいかがでしょうか。

市町村あるいは学校独自ではなく、県や全体で共通した基準がほしい。本日は部活動中止にしましょう等の呼びかけがほしい。夏の部活動が命よりも大切なのか。

生徒が死んでしまうので、部活を廃止にしてほしい。

まずは基準を設けてほしいです。基準に達しても「大会が近い部活は特例で許可」などもやめてほしいです。

市教委から一律の部活制限がしかれた。しかし、各学校の判断でいいのではないかと思う。管理職が判断し、その日の制限を決められる方が現場は納得できる。

“このような場合は、責任が校長にあるのかもしれないが、顧問の精神的なショックは計り知れないと思う。もしこのようなことが起きたら、自分だったら顧問は生涯持ちたくないと思ってしまう。”

臨機応変に対応したいが、職員間で話題にはならず体育主任や管理職が決める雰囲気で話題にしようとする職員が少ない。普段から、トップダウンに慣れてしまい各個人の意思を主張しない雰囲気。

この暑さの中での大会についても考える時期に来ているのではないかと思う。(小中とも)

小学校と中学校とで温度差があるように思う。また、管理職によっても違うのは問題だと思うし、明確な基準を出すべき。部活の顧問は厳守してほしい。

部活顧問をはじめ教員の責任を軽くするためにも、数値基準を設定し部活動や野外活動等を制限した方が良いと思います。

10時以降、屋外の部活、屋内のエアコンのない部活は中止になりました。

小学校では、基準以上になると、水泳の授業や休み時間の外遊びすら禁止になります。子どもの熱中症に対する危機管理の温度差が、小中であまりに違いすぎると思います。県として統一した基準が必要です。

今まで部活に関して、WGBTによる具体的な制限等はありませんでしたが、山形の時間があってから対応が始まったように感じました。夏の部活については、考え直さなければならないところが多々あるとおもいます。

WBGTなどの数値ではなく、気温で中止にすべきである。そうすることでより基準が分かりやすくなるのではないのか。

勤務校は暑いと短縮で部活が10時までになった。夏休み中は群馬県全域で同じ対応で良いと思う。

一律で基準をもうけるのが難しいのならば、活動の可否は、その都度管理職の判断で責任を取らせるべきでは。私が部顧問なら、毎回確認します。休日なら電話します。顧問の責任にさせるべきではないです。

WBGT31以下でも、部活動をするには危険な暑さの日が多いと思う。35℃以上は運動禁止のように基準を変えたほうがいいように思う。

最後の質問については、体感で危険だと思え、中止にする判断ができる人には不要だと思います。(かえって、数字上は平気ならやろうとする人もいると思うので。)その判断ができないなら、数値基準があった方がマシだと思います。

学期中は計測対応していたが、夏休み中は関係なく活動している学校があると聞きました。もっと上の立場から統一した指示を出して欲しいです。

現在、夏がとても暑く、災害級と言われるなかで部活動を盛んに行っていることは異常ではないか。WBGT計はあるものの、どれだけ高い数値を示そうとも、部活動が平然と行われている実態はおかしい。群馬は内陸部で暑さがこもりやすい立地であり、今回の山形のように山も多い。このような実態を考えても、群馬で同じような事故が起きることは大いに考えられる。群馬として、暑さにたいする方針を立てていくべきではないか。

児童生徒の身体も心配だが、職員の身体も正直キツイので、夏休みの部活期間や時間の短縮をしてほしいと思った。

“部活動による熱中症で命を落としてしまった中学生がいること、本当に心が痛いです。その中学生の学校でも20分おきに水分補給をするなど対策はされていたように感じます。それにも関わらず、あのような事故が起きてしまいました。制限が必要だと思います。ただ、いくら学校の練習が中止になっても、大会の制限が無ければ意味がないと思います。酷暑でも大会でプレーします。酷暑で練習だけが中止になる現状で、それは逆に暑さに慣れることなく大会に臨むので危険だと思います。”

基準もなく、各顧問の判断は無責任だと思います。

重大事故が起きないようにするのが学校、教育委員会の責務です。顧問に責務を負わせてはなりません。また、顧問によって危険な環境の中、部活をさせるのもいけません。早急な制度設計が必要です。

山形の事故でもそうですが、登下校の熱中症が心配です。暑さによっては登校させないのも一つの選択肢かと思います。

「子どもの命を守る」が第一です。しかし、同時に子どもの活動を守る取り組みや整備(美術室等にもエアコンをつける等)も必要だと思います。

伊勢崎市は熱中症警戒アラートが発令されたら運動部のみ活動中止になりました。

顧問間の差がある。暑さを気にしてるが、やっている部活とやっていない部活があり、そこを統一して欲しい。

Follow me!