春季大会の廃止を求める要求書

7月8日(金)春季大会の廃止を求める要求書を県教委に提出しました。

全群教は毎年確定交渉の中で中体連春季大会を廃止するよう求めてきました。更に確定交渉だけでなく、昨年度末の3月3日にはコロナ禍での春季大会を中止すべきという要求も出しています。

「なるべく多くの公式戦を経験させてあげたい」という気持ちも分かりますが、様々な理由を勘案し、全群教としては「春季大会を廃止すべき」という結論に達しています。

理由① 地球温暖化

近年の災害レベルの暑さの中で運動すれば、熱中症が続出するのは当然です。群馬県では春季大会があるため、どうしても郡市の総体が7月になってしまいます(他のほとんどの都道府県は春の大会がないため、総体を6月に行っています)。3年生にとっては最後の大会前なので、教師の方も「練習させてあげたい」と考えるのが人情です。40度超えの猛暑の中、普通に部活をやっていた学校もありました。

私たちは日ごろ「学校の自主性を尊重せよ。教委は教育内容に介入すべきではない」と主張しています。しかし部活は法的位置づけが曖昧で、各学校任せではブレーキがかかりにくいものです。この猛暑の中での活動は命にかかわります。

理由② 無理な日程

4月は学校がもっとも忙しい時期です。新しい学年、新しいクラスのスタート準備もそこそこに、しかも異動してきたばかりなら生徒の顔と名前も一致しないまま大会が始まります。やったこともない競技の顧問になることも日常茶飯事であり、ルールを覚えたり、部活に関する事務作業に膨大な時間を費やしたりで、授業準備もままならない状態です。

法的には、授業が優先されるべきなのは明らかですが、現実には部活の仕事が最優先になります。すると授業準備の時間を削るか、寝る時間を削るしかありません。準備不足で授業に向かう不安の蓄積と睡眠不足は、教師のバーンアウトの一因とも考えられます。

理由③ 教員採用試験

群馬では春季大会があるため春季大会が行われているのは群馬を含めて5県、各郡市総体が7月に行われます。すると、大会と教員採用試験が被ることがあります。そして部活顧問は正規・非正規関わらずにあてがわれるため(全群教は正規・非正規関わらず、顧問強制自体に反対しています)、大会引率と教員採用試験が被る人も出てきます。

実際に「教採受験を諦めて大会引率をした」という事例や、「教採受験を優先させて引率を他の教員に頼んだことで、保護者に責められた」という事例も聞いています。春季大会が廃止されれば、少なくともこの問題は解消されます。

部活に関しては他にも問題点が多く、全群教では今後も要求を強めていきます。今夏の猛暑もあったため、取り急ぎ「春季大会の廃止」を要求しました。

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労働組合

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