第2回 生き生き教育講座を開催しました

近代教科書デジタルアーカイブより

教師の仕事、たのしいですか?

全群教が誇る「楽しい授業研究家」の みねやん による「明日から使える!!子どもたちが大喜びする道徳授業の実践」講座を開催しました。

道徳は、戦前の「修身」の焼き直しです。内心の自由の侵害であり、問題があります。しかしながら政府は反対意見を押し切って、「特別の教科 道徳」(特別の教科って何やねん!)を2018年度から正式に教科化してしまいました。

もちろん全群教は「道徳」の押し付けに反対していきますが、やらねばならない以上、「お国に都合のいい子どもを作るため」の授業ではなく、「子どもたちのため」の授業をしたいものです。そしてそれは「楽しい授業」じゃなけりゃもったいない!

「楽しい授業」と言えば みねやん。
みねやん と言えば「楽しい授業」です。

みねやん より

ぼくが教師を続けていけるのは、この仕事に「やりがい」があるからです。子どもたちが「先生の授業がたのしい!」「担任してくれてありがとう!」「ずっと先生と勉強していたい」。そんな風に言われると、この仕事はもう、いわゆる仕事とよべるものではなくなって、自分の「生きがい」になっていきます。ぼくは、この仕事を心から好きで楽しんでいるのです。

子どもたちとぼくとの信頼関係は強固なものです。その信頼を作ってくれたのは、間違いなく「たのしい授業」でしょう(このセリフをすべての先生が言えるようになったら、日本の教育は間違いなく素晴らしいものになります)子どもたちとの一番長い時間、ぼくらは「授業」をしているのです。それがたのしいものであれば、自ずとぼくらの関係は深まっていきます。

ただ、その「やりがい」「生きがい」すらも奪おうとする「画一的な教育の流れ」が、学校現場にはあります。ぼくは、そっちの方が、労働環境よりもずっと危惧しています。

「授業プラン」とは?

みねやんの紹介する道徳の「授業プラン」は、明日からあなたにも実践できます。

物語を印刷して子どもたちに配って読んでいくだけ。ときどき物語のポイント部分で子どもたちとコミュニケーションをとり、場を盛り上げながら読み進めていきます。

「えー、それじゃ、誰でもできるわけじゃないじゃん!」と思うかもしれません。もちろん みねやん とまったく同じ授業はできないし、同じにする必要もありません。それぞれの先生が自分なりの色付けをしていけばいいのです。

例えるならばプラモデル。色の塗り方が上手い人の作品が素晴らしいものになるのはモチロンだけど、下手な人でも、完成すればそれなりのものができますよね。そして、経験を積んでいくうちにどんどん上手くなっていきます。

「先生になりたい!授業がしたい!」と思って先生になった人ならば、誰でも真似できるものだし、ゼッタイにオススメです。道徳の教科書を読んで、「先生はこの答えを望んでいる」と子どもたちに忖度させる授業に疑問をもっている先生は、ぜひ試してほしいです。

誰でもできるけど、誰でもできるわけではない

みねやん より

授業プランを印刷して配るだけ。誰でもできる授業ですが、みんながやるようになったら革命です。そうなったら、学校現場はもっと居心地のいい、素晴らしいところになりますが、なかなかそうはならないです。他の人と違うことをするのは、自分自身に責任がかかります。失敗したら、誰も責任をとってくれないし、周りからは「何で同じことをしなかったんだ」と責められます。そんなこと、勇気がなければできるはずがありません。

だけど、その勇気を出した人は、今までに味わえなかったような「生きがい」を感じることができるでしょう。それは、子どもたちからの「先生ありがとう」「もっとこういう授業をしてよ」という、感謝と期待です。その期待に応え続けることで、いつの間にか、自分が知らぬ間にもっていた「つまらない教育界の常識」が壊されて、子どもたちと共に学んでいく、楽しい教師の道を歩み出せるはずです。

みなさん、指導案を書いていて「これって、ホントに子どもたちのためになるのかな…?」と疑問に感じたことはありませんか?

そう感じるのは当然です。だって指導案は「子どもたちのため」ではなく、「指導主事に見せるため」に書いているのですから。そして指導主事が重視するのは「指導要領(解説)に合致しているかどうか」です。あれ、「子どものため」はどこに行ってしまったんだろう???

全群教では、「子どものための教育」の実践を持ち寄って、学び合う『教育のつどい』も行っています。そして全教(全日本教職員組合)が主催する『教育のつどい(全国大会)』にも参加しています。「エライ人に認められるためではなく、子どもたちのための教育がしたい」と真剣に考えている人たちのレポートを聞き、討論しながら、深い学びを得ることができます。これがホントの研修だと思いませんか?

もっともっと多くの人に参加してもらって、先生たちみんなが「私は授業で子どもたちと深い信頼関係を築いています」と、自信をもって言える未来をつくりたい、と思っています。

参加者の感想(抜粋)

(道徳授業は)あまり自分の業務には関係ないのですが、「おもしろいなー」というのが第一の感想でした。今の子どもたちは面白い授業をうけているのだなーと思いました(ただし一部だけ?)。教科書も(ちょっとは)参考にしながら、マイペースで授業をしている みねやん には大変なこともあるかと思いますが、これからも、子どもたちがキラキラするような授業をしてもらいたいと思います。

道徳はやっぱり体験談が面白いと思いました。そしてそれを楽しそうに聞いたり、参加したりしている先生や子どもたちを見ていると、やっぱり「やれ!」と上から言われてやる勉強よりも、自分たちから「やってみたい!」と思う授業や勉強をするのがいいな~と思いました。「意欲は楽しさから」というのが、まさに今回の教育講座からの学びです。大人だけで学ぶ道徳プランも、ちょっと恥ずかしかったけれど楽しかったです。また参加したいです。ありがとうございました。

退職の年度になり、自分の教員人生について、やっと考えるようになった。38年間、何をやってきたのか。後悔はないが、もっとうまくやれた気がする。群馬の教育界には、もっと教員を育てる気風が必要。様々な考え方があることをよしとして、個性を尊重する…。人生を100%楽しめる人間を育てるための教育を行ってほしい。

あんなに生き生き遊ぶ子どもたちと、子どもたちが大好きな先生が集まっているのに、どうして学校で先生たちは生き生き働けないのでしょうか。『気持ち次第です』その通りだと思います。生き生き教育講座で色々な気持ちを学び、色々な気持ちを思い出し、色々な気持ちが呼び起こされていっています。「あ~、早く月曜日にならないかな~」という感じです。

教研活動は、要求だけでなく、今やたたかいになるんだと、委員長の話を聞いて改めて思いました。

楽しく、あっという間の時間でした。今週の道徳、寝てしまった子が2~3人いたのを思い出し、反省。もっと楽しい授業をしてあげたいと思いました。

みねやん のお話、最高です。

みねやん の講座、今回もおもしろかったです。子どもの目線で授業を受け、「これなら授業たのしいよな~」と感じました。特支担任をしているので、道徳で意見をもとめても「〇」とか「×」とかしか意思を表せない子も多いので、あらかじめ選択肢がきちんと”言語化”されていて、自分がそこから「こうかな?」「これに近いかな?」と選んで答えられるところが、とてもいいなぁと思います。多くの先生方に知ってほしい授業内容です。知ったら「やりたい!!」って思う人も多いはずです。

講座を受けて、自分の意見を押し付けないこと、寛大な心で受け止めることの大切さを学びました。子どもの意見・考えを尊重し、対応できるようにしていきたいと思います。貴重な機会をありがとうございました。

道徳の教科書って、無理やり登場人物の気持ちを考えさせられ、優等生的な回答に行きつくように作られているけど(もちろんそうしないと教科書検定通らないからですが)、みねやん のプランは自然と「自分がその立場ならどうするかな?」って考えてしまうから「やらされてる感」がないのだと思います。みねやん のクラスの子たちが羨ましいです。

以前、校内研修で「道徳の専門家(?)」という人を呼んで、講義を受けさせられたことがあります。「道徳に答えはありません」と言いながら、結局は自分の意図した方向に子どもたちを誘導していくようにしか思えませんでした。道徳って、心の中で自分がどう思うかという問題なのに、どうやって学問として検証するのでしょうね。みねやん を校内研修の講師に呼びたいです。

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