STOP GENOCIDE

ダニー・ネフセタイさんに講演していただきました

上毛新聞(2023年12月25日)

参加者の感想

何となく避けている感じ…

学校の中でもっと、戦争の話、人権の話をしていかなくてはいけないな、と思いました。何となく避けている感じがあるのが、気にはなっていたのですが…もっと声を上げていこうと思います。ガザのことを教室で話してみます。来て良かったです。ぜひ、子どもたちにもダニーさんの話を聞いてほしいです。

自分のことと思っていない…

イスラエルのこと、歴史、人々の考えなど、とても分かりやすかったです。日本語でのお話だったのでホッとしました。〈自分のことと思っていない〉という言葉が胸に残りました。今回は夕方からの時間でしたが、このような話を昼までにできることを心から願っています。(「勤務時間内なら、もっと多くの人に聞いてもらえる」という意味)

通常兵器の方が問題…

ダニーさんのユニークな人柄と話し方のおかげで、楽しく学ぶことができました。「面白いな」と思った視点が2つありました。1つ目は、世界総人口で見たときには、戦争に関わっている人の割合が圧倒的に少ないということ。どうしても戦争のイメージが強く、テレビのニュースでも深刻に映るため、ものすごい問題のような印象がありますが、その芽を摘み取ることは決して不可能ではないのではないか、と思いました。2つ目は、通常兵器禁止条約が発効されていないこと。核兵器のような分かりやすい兵器の怖ろしさを伝えることも大切だが、通常兵器の方が多くの死者を生み出しているということも、「言われてみればそうだよな」と納得しました。


現在私は公立中学校で社会科を教えていますが、子どもたちに「疑問をもたせる」「気づきを与える」ことのできる教員でありたいなと改めて思いました。書籍も購入させていただきますので、私も学び続けたいと思います。

人類は、争う以上に協力してきた…

「歴史を見るといつも戦争だらけ…ではない。」という発想がいいと思います。実際に家族や知人が戦争で殺されてしまえば、頭では分かっていても、なかなか憎しみは抑えられないのだと思います。しかし人類は、争う以上に協力することを大切にしてきました。分かち合うこと、協力することを培ってきました。その歴史を学ぶことが本当に大切なのだと思いました。
同時多発テロと報復戦争で始まった21世紀ですが、報復は憎しみの連鎖を生んだだけで、世界を平和から遠ざけてしまいました。今日の話を心に刻み、これからも生きていこうと思います。

対話で平和を築ける社会を

私は、戦争がひどいことだと思っているし、二度とやらない方がいいものだと思っていました。でも、自分に直接かかわりのあることではないし、いつかなくなるだろうと考えていました。今、イスラエルで行われていることも身近ではありません。ニュースで見て、「ひどい」とは思っても、何が原因で、どういう状況なのか、そんなに知りませんでした。今日ダニーさんの話を聞いて、改めて戦争はひどいことだと思いました。自分の国を守るためだからといって、人を殺す理由にはならないと思いました。「武力で平和は築けない」は本当にその通りで、対話で解決しようとしないのは何故なのか、しっかり考えていきたいです。私は大人になったとき、戦争をしていてほしくないです。みんな、誰かが死ぬのは怖いし、自分に関わる人がいなくなるのは嫌だと思います。だから、これから「戦争」という出来事が起こらないように、私は今日聞いた話をちゃんと覚えておいて、対話で平和を築けるような社会を作っていきたいです。(小6)

原発と戦争の共通点…

原発と戦争は、人権を考えていない共通点があるということに気づけて良かったです。分かりやすい話で良かったです。

戦争は最も暴力的な手段による支配の継続…

「戦争は最も暴力的な手段による支配の継続である」という本質がよく見えるお話でした。今は学校では授業をしなくなったので、街角で平和を訴えています。「軍隊はついでに国民の命を守ることがあったとしても、目的は国土や国家を守るものです。今、日本は自衛隊の強靭化というのを進めています。司令部を地下3階にして、核攻撃にも耐えられるようにするのだと言うのですが、自衛隊には地上で働いている人の方が多いんです。新町にはたくさんの人が住んでいます。その人たちが犠牲になったとしても司令部が守られれば国が守れるんだと、こんな理屈には賛成できません」などと話しています。

戦争の当事者にならないための活動を…

ダニー氏の話で、最近問題になっているイスラエル・ハマスのことについて、当事者がどんな風に感じているのかがよく分かりました。イスラエルやアラブの人たちには「同調圧力」というものがあるのかどうかは分かりませんが、今の日本でもし戦争になったとき、自分を保つのも大変だなぁと思います。当事者にはなりたくないです。戦争の当事者にならないための活動を、今後とも続けていく必要があるだろうと思います。

防衛費150兆円、自衛隊員を十倍。それを受け入れるなら…

意見や気持ちの違いは武力では解決しない,対話を続けるしかない。私も持ち続けていたこの考えを根拠を持ってダニーさんが伝えてくださいました。隣の国と軍備を同程度にして,抑止力を高めるなら,防衛費を5年間で150兆円にしなければならない。さらに,自衛隊の人員を十倍程度にしなければならない。そうしたところで,隣国がさらに軍備を拡充してきたら,また防衛費を上げなければならない。社会保障費など,幸せに生きるためのお金や慈しみを持って一緒に過ごしてきた家族や教え子たちの命も危険にさらさなければならない。それを受け入れるなら,抑止力を高めればいい。


現在の防衛費の額が高すぎてイメージがわかない。では一日あたりでは,一時間あたりでは,さらには一秒あたりでは,と計算していくと,日本は現在一秒・24万円を使って防衛していることになるという。15秒もあれば先生が一人雇える。60秒で4人。15分もあれば,各都道府県に一人ずつは先生が増える。一日で各都道府県に96人の先生が増やせるということだ。私は財源をこういった方に使ってほしい。


戦争をしている場合ではない。私たちが直面しているのは,気候変動危機だ。最近,子どもが生まれたが,この子どもにどんな世の中を残してやれるか,毎日自問している。

うわべだけで終わらない勉強を…

歴史を勉強している時は、何年にこの事は起こった。こんな内容だったということぐらいしか勉強しなかった。戦争はよくないこと、絶対やってはいけないこととうわべだけのことで終わっていた。ダニーさんの話を聞いて、身近な例で色々話してくれたので想像でき、現役時代にもっと子供たちに訴えてくればよかったと思いました。知り合いを誘って話を聞いてもらえばよかったと反省しています。せめて、本を買ったので、紹介し読んでもらおうと思います。講演会を聞くことができ本当によかったです。

真の平和のためには、考え行動する…

「価値観が変わる」というお話から、色々なことを思い出しました。教員の働き方になんとなくモヤモヤしたものを感じながら、でも、それがおかしいことなのかわからない。周りの先生方は当たり前のように働いている…。そうか、自分に経験が少ないだけで、これが当たり前なのか…。自分も、周りに会わせて「教員らしく」ならないと!


そうした価値観が変わったのは、自分が理不尽な思いをしたこと。知り合いの先生方が苦しんでいる姿を目の当たりにしたことが要因でした。そのことに気づけて良かったし、それが組合加入に繋がり、なお良かったです。


しかし、戦争は自分や家族、知人の身に火の粉が降りかかってからでは止められません。平和が当たり前(と思ってしまっている)今の日本、真の平和を維持していくためには、考え行動していかねばならないのだということを、子供たちにこそ、伝えていきたいと強く思いました。

軍隊を強くしても、囲いを作っても、安心できない…

始めにスライドの写真を見た時トム・クルーズファンの私は素直に、「おお、かっこいい!」と思い、最後に戦闘機を見た時は金食い虫で人を殺すか物を破壊するしかできない環境にも悪い恐ろしい物だと気持ちが変化していて、わかりやすい見事な授業を受けているようなダニーさんの講演でした。ダニーさんの話はテレビの解説者の人たちとは違って、自分が実際にイスラエルで生まれ空軍に所属して戦闘機の訓練もしていた経験に基づくリアルさに満ちていました。


イスラエル軍が男女共に徴兵制を行い軍隊を強くしても、囲いを作っても、安心して生活できていないこと。いざ戦いになれば、普通の感性を持っていた人たちも残虐性を帯び、戦争に反対することができなくなってしまうことなど、今の日本人が学ぶことがたくさんあると思います。粘り強い対話を続けることでしか国は守れないというダニーさんの主張の裏付けがたくさん聞けたのですが、買った本をよく読んで復習したいと思いました。


ともかく今回ほど、もっと知り合いに声を掛ければよかった、聞いてほしかったと後悔した講演はありません。実際、後になって話をしたら、「ガザの話、聞きたかった。」と、何人かに言われて、ぼーっとしていた自分に腹が立ちました。

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